前回、熱心としつこいの違いについて述べさせて頂きましたが、今回は値引きに依存してしまう危険をお伝えさせて頂きます。
今の世の中、車も家電も値引きが当たり前のような時代になっております。
また、車業界は購入して頂いた後のストックビジネス部分まで民間、カーショップ、ガソリンスタンドなどの競合がありお客様との取引を続けていくことが難しくなっているように感じます。
そんな中、なんとか買って頂きたい!メンテナンスも自社へ入庫してもらいたいという思いから発生するのが「値引き」です。
値引きが成長を妨げる理由として、値引きは知識やスキルを身につける必要がほとんどないからです。
よって値引き依存の営業は勉強をしなくなる傾向があります。
これはどこの業界でも言える事ではないでしょうか。更に怖いのは値引き依存営業は契約に至らなかったお客様に対して値引きをしたのに買ってくれなかった、という風に悪いのはお客様と言うかのような開き直りから購入して頂けなかった本当の理由、原因を振り返ることをしなくなります。
このような状態で成長があるでしょうか?
ただ、そうは言っても少子高齢化が加速する中で将来を見据えると顧客数を増やしていかないといけない。
しかし競合もある・・・。
本当に難しいと思います。
そのためにはキレイ事を言っている場合ではないと言いたくなる気持ちもわかります。
また、今後も自動車業界から値引きが無くなる事はまず無いと思います。
よって購入してもらう時はガッツリ値引きをするという考えもありだと思います。
ただ、購入後のメンテナンスは自社に任せてもらえる関係性は構築し、車検や点検での値引きはしないなどのメリハリが必要です。
販売時も入庫時も何もかも値引きをしないと離れられるという感覚になっている事が値引き依存症です。
メリハリをつける事ができれば、それは依存しているのとは違うと思います。
また、そのためには購入後のお客様があなたと話す、あなたに任せる事のメリットを感じて頂けるために日々勉強をする必要があります。
それは知識、スキル、雑学などたくさんあります。
ただ、これは営業個人というより会社の方針として取り組む必要があるかと思います。あなたは自身の会社がどこを強化しようとしているのかみえているでしょうか?
また、そういう明確に現場に伝わる行動がされているでしょうか?
そういった行動が起こせていない企業の将来は明るくはないと思います。
考えてみてください。
私の住んでいる県は遂に70万人を切り人口減に歯止めが効いていません。
更に約10年後の2030年には62万人になるとの予測が出ています。
その上、少子高齢化。
風呂で例えると風呂の栓を抜いた状態と同じです。
栓を抜いた状態でいくら水を出しても満タンにはなりません。
抜ける量は人口減などの理由からゼロには出来ないと思いますが、それを最小限に抑えてしっかり水を入れ続ける(契約数の維持)必要があると思います。
値引き依存症とは風呂の栓を抜きっ放しで加えている水の量が少ない営業のことです。
いずれ水は全て無くなります。
風呂から抜けていく量を最小限に抑え、大量ではないにしろ水を継続して出していく事の出来る営業になって下さい。
販売業には新商品が必ずでます。その際に一気に水を補充することが出来ますので。その時にダダ漏れになっていない状態を作ってください。