営業の現場でよく耳にするのが“お客様の情報収集”という言葉です。
それはなんのためなのでしょうか。取り扱っている商品を販売するために必要だからでしょうか?
また今後の購入見込みを見極めるためでしょうか?
どちらも正しいと思います。
しかし、私の考え方は営業としてお客様対応をしていく上でそれら以上に情報収集の必要性がありました。
情報量が多いとお客様それぞれに合った提案がしやすいのは当然です。
逆に情報量が少ないと的外れであったり求められていない提案になってしまう場合があります。それと同じように情報が少ないと適切な対応が困難になってしまい、最終的にはお客様が離れていってしまう原因にも成りかねません。
どういうことなのかをいくつかの例でご説明させて頂きたいと思います。
野球やサッカーなどスポーツ観戦が好きなお客様に対してTVでその中継がされている時に訪問・電話をしまったとしたらどうでしょう?
お客様はどう感じるでしょうか。
また、その電話により決定的なシーンを見逃してしまったとしたら・・・。
共働きで子供を迎えに行き、買い物を終わらせ、慌ただしく夕食の準備をしている時に訪問・電話をしてしまったらどうでしょうか?夕食の準備で手も濡れている上に火も使っているのに・・・。
家族の誕生日のお祝い中なのに・・・。
といった感じです。
これを自分がお客様側だったとして考えたらどうでしょうか。
私ならそんなタイミングで訪問や電話をされることはストレスです。
また、その訪問や電話の内容が今でなくてもいいような内容だったら尚更です。「お車の調子はお変わりありませんか」なんて言われると「変わりありません、わざわざありがとうございます」と答えながら内心そうは思っていないと思います。
調子がおかしいと思えばこちらから連絡するって!
そんな対応が続くと誰しも嫌になってくるはずです。
勿論、営業も悪意を持ってそのような対応をすることはないはずですが、悪意が無い分余計に厄介です。
そういう対応にならないためにもお客様の情報収集が大切になります。
その情報を活用して対応をしていくとお客様に迷惑がられることも無くなるのではないかと思います。
また、ただの調子伺いではなく、趣味がサッカーのお客様にはTVでの試合の話や花粉の季節で花粉症持ちのお客様には花粉の状況や新製品のマスクの情報など車以外の話から入ることがベストです。
普通に考えると車の営業から電話があったら車のことだろうということはわかると思います。
お客様が想像でき得るものも無いような対応にならないようにするためにも情報は必要です。
花粉症かどうかという情報は毎年使えますので非常に便利ですし新製品のマスクや対策グッズが毎年出ますのでそれを情報としてお伝えすることもできます。また、ついでに軽く花粉対策用のフィルターの案内もできます。
車用のフィルターだけの案内だとお客様にとっては売り込みかなと感じる方もいるかもしれませんが、その話の前にマスクやその年の花粉状況の話をすることで売り込み感は軽減するはずです。
私自身、前職が車関係だったこともあり最後の例がかなり車によってしまいましたが、それ以外の営業職でもこういった対応方法は活用できるはずです。
お客様に迷惑がられる営業ではなく、喜んで頂き信頼される営業を目指してください。