私が営業職についた時代は数字やノルマがすべてというような雰囲気が強くベテラン、若手関係なく実績を出している者が優れているという判断されているように感じていました。
そのため、1日も早く実績を出したい、出さなければいけないというような感覚になっていたことを覚えています。
そういう社内の空気感もあってか先々どうなりたい、そのために今何をしないといけない、というような将来を考えるようなことはしていませんでした。
考え方としてあったのは実績を出していけば主任、係長、課長へ昇格していけるということくらいだったと思います。
そのような考え方のまま3~4年仕事をしていたように思います。
当時は昇格したいという気持ちがモチベーションになっていたことは間違いありませんでした。同期よりも先に、先輩を追い抜くなどそのような思いだけで突っ走っていました。
そんな中、実績がうまく出せないスランプになってしまった時、凄く苦労したことを覚えています。
実績が出せないことでの苦労というより今何をするべきか、何が原因なのかという事がわからないことが辛かったです。
そうなってしまった原因として当時の私は目先しかみていなかったとうことです。
今に受注、明日の受注、今月の売上というような感じです。
目の前の数十秒というような、まさに短距離走選手のような状態です。
当然、それも必要ですが、それに偏り過ぎていたという事が問題でした。
仮に当時、自分の1年後、3年後、5年後というように先々どうなっていたいという考えがあれば、スランプに陥った際にもう少し気持ち的にも精神的にも楽だったのではないかと思います。
長距離選手のように10キロ地点をどれくらいのタイムで通過し、何キロ地点でスパートをかけるというような感じです。
それが出来ていれば今の受注、明日の受注という考え方だけでなく、半年の計画に対してどうなのか、1年後の目標に対して順調なのか遅れているのかという見方ができたように思います。
「鳥の目、虫の目」という言い方もされますが、当時の私はまさに虫の目だけでした。
若い頃は鳥の目と言われても、数字というプレッシャーもありなかなか難しいかもしれませんが、それに近い考え方として「目標・ゴールから逆算する」というやり方を取り入れるとよいと思います。
例えとしてダイエットで考えてみてください。
ダイエットする!と決意を決めてもそれは思いだけでしかありません。
よって成功する確率は極めて低くなります。
それをダイエットする!目標は半年後に5キロ減!という風にするとその5キロ減量するために何が必要かを考えだします。
夕食は炭水化物を控えよう、社内では階段を使用する、飲み会の締めのラーメンを辞めようというような感じです。
また、1ヵ月で1キロずつ減量していこうというように計画を立てるはずです。半年後・5キロ減という具体的な目標を立てることで何が必要かみえてくるということです。
仕事も目標を立て、それを実現するために今から何が必要なのかを具体的に考えるとよいと思います。
目の前の数字がうまく出せなくても自分を見失うことも無くなるはずです。
とは言っても、現実は数字が・・・。という事は私も理解できます。
そんな時は上司に自身の目標を伝えてみるとよいと思います。
「私は1年後の目標はこれです。そのためこのような活動計画を立て取り組んでいきます。それを実現するために半年後にはここまでもっていきます。また、日々これを行なっていきます」という感じです。
ただ仕事上、苦労することも必要ですし、それから得られるモノもたくさんあります。決して楽をするためという意味だけではありません。